2021年5月21日(金)
ヤクルト[3-5]DeNA(神宮)
やや湿度は高いが冷たくはない風が吹いていた。緊急事態宣言下だからビールはもちろんアルコールが販売されていない。それでもナイターとしては絶好のコンディションといっていい。雨さえ降ってなければ。降っては止む不規則な雨が全部をひっくり返す。
すべてがうまくいっていたとしても、たったひとつのことですべてがひっくり返る。よくあることだ。
序盤からリードを許すも追い上げ、継投、代打、代走とうまくいった試合だった。「代走・並木秀尊」というジョーカーは手の内に持っていたままだったけれども切りどころがなかった。
この日復帰したばかりだった渡邉大樹ではなく並木を起用する手はあった、といえばあった。でも結果は変わらなかっただろう。変わるとしたら悪い方向にだけ。
どちらを出しても結果が変わらない(と思われる)ならば、復帰初戦となる渡邉に役割を与え一軍でのゲーム勘を取り戻させるのはプラスアルファになる。
中継ぎ陣もよく耐えた。近藤弘樹、マクガフといった勝ちパターンを──同点、勝ち越しに備えブルペンでの投球練習は行っていたが──温存して8回まで凌いだのはすごく大きい。
そして──唯一の誤算だった──石山泰稚。起用法に関してはファンで議論がなされ、報道陣も試合後に高津臣吾監督へ質問した。誰もが気になることだ。触れないわけにはいかない。
高津監督は「乗り越えていかないといけないところなんで、頑張ってほしいなと思いますね」と信頼を口にした。
とはいえ、守護神をこのまま任せるのか、それとも一時的にでも配置転換をするのかは口にしていない。他の記事では「今後も信頼?」の問いに対して「そうですね」とだけ。信頼するのか、しないのかを問われ「Yes」と答えた。それだけである。守護神として起用するか否かは触れていない。今後、試合の中で明らかになる。
この日の試合は序盤に得点を挙げられなかったという点はあるにせよ、結果としてみれば、「石山が打たれて同点あるいは勝ちが遠のき敗れた」わけだ。その事実は変わらない。
まさにこの日の観戦環境のよう。雨が全部がひっくり返った。いろいろな思いを抱える人がいてもおかしくはない。それでもぼくたちに雨は必要だ。この日の雨はちょっと誤算だったけれども、ずっと雨が降らないというのは困る。いやかなり困る。
雨が降ればしのぐだけ。日本では毎年6月に梅雨があるけれども、それをあたりまえのこととして受け入れぼくたちは生きている。
少しばかりの間、穏やかな気持ちを持ってやりすごせばいい。止まない雨はないのだから。
そういえばこんな歌の一節がある。
悔しい雨も 笑顔に変えて 夢色の傘広げて 今一つに繋げる想い
輝かせよう
曲名は夢色傘(泉佳伸)
また聞けますように。
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000372
※ヤクルト公式HPより
記事参考:https://www.sanspo.com/baseball/news/20210521/swa21052121460007-n1.html
※高津監督コメント
[…] | ヤクルトが好き止まない雨はない | ヤクルトが好きいつもと違う空気が流れた試合──石山泰稚の復帰登板 | […]