だから愛される。掴みどころのない男スアレス | ヤクルトが好き

スアレス

2021年5月23日(日)
ヤクルト[10-5]DeNA(神宮)

息詰まる投手戦から一夜明けたこの日は日差しが強かった。試合に入る直前の17時過ぎの体感はすでに夏。夜になれば冷たい風が吹くことはわかっていたけれども季節の移ろいを感じられずにはいられない。

試合前のノックで太陽の光を浴びた選手たちは試合でも輝いていた。先発野手全員安打、塩見泰隆をのぞく7人の先発野手が打点を挙げた。

5回を終了した時点で安打は青木宣親、打点は塩見をのぞく先発野手全員が記録しリーチを掛けた。不振が長引く青木の安打と得点圏で打席が回ってくる可能性の低い1番の塩見。

どっこいどっこいかと思っていたけれども、青木が4打席目で二塁打を放ちあっさりとクリアする。一方の塩見は得点圏での場面はあったけれどもど凡退。まだまだ青木は健在だった。いろいろな思いはあれど、これがあるから外せない。

先発のスアレスも輝いていた。初回にミス絡みで1点を失うも6回2失点は文句のつけようもない。

オープン戦では3試合で防御率7.88、開幕前と一時抹消されたときに投げた二軍戦では2試合で防御率7.45。それでも一軍では結果を出す。打席では豪快なスイングを披露しやる気を見せたかと思えば、ベースカバーに入らずオスナから指摘を受ける。なんとも掴みどころのない男だ。

すべてが完璧ではなく、いいときもあればよくないときもある。真面目なときもあれば、ちょっと抜け漏れてしまうこともある。陽気な人が多いベネズエラ出身だからなのかもしれないが、どこか憎めず人間味が溢れている。

どれだけデータが発達しようと、機械ではなく人間が野球をやってるんだなぁと感じさせてくれる存在。

最後にお立ち台で「マタガンバリマス」と日本語で締めた。「うんうん」と聞いていたけれども、もしかしたら騙されてしまうのかなぁという思いも少し、いやかなりある。ファン(ぼく)はこれまでに何回も痛い目を見てきた。そのたびにうなだれている。

それでも「しょうがないなぁ。次は頼むよ」と声をかけたくなってしまうのがスアレスという男なのである。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000383
※ヤクルト公式HPより

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