2022年7月19日(火)
ヤクルト[5-3]巨人(神宮)
ひとつ勝つのがこんなに大変だったんだ。
「今年もだめなのか…」と思わされた開幕3連敗、もはや絶望だった2019年の16連敗、2015年のGWを襲った9連敗。その他にもたくさん連敗は経験してきたけれども、抜けたときの感情はそのどれとも違っていた。
去年は最下位からのスタートだった。2019年と2015年も連敗スタート時は貯金があったとはいえ混戦模様。勝っても負けてもおかしくなかった。
けれども、今年はちょっと違う。ディフェンディングチャンピオンとして開幕し、序盤からチームは上位につけ、ぶっちぎりの首位を快走中。結果だけを見ると勝つことがあたりまえであり、負けることはあっても明日には、あるいは明後日には何らかの形で勝てるだろう。そんな思いも少なからずあった。
それが勝てない。新型コロナウイルスによる離脱者が多いという”言い訳”はできるにせよ、試合が行われている以上シーズンの中で1勝は1勝だし、1敗は1敗だ。
じわじわと1敗が積み重なっていく、なんとも言えぬ感覚は苦しかった。
貯金がたくさんあるから、ゲーム差があるから、まぁ大丈夫とかではない。そりゃ数字で言えばそうかもしれない。でもそうじゃない。
選手たちもコメントでよく言っている。「目の前の1戦1戦を戦っていくだけです」と。
その目の前の試合を全力で戦って跳ね返されていく、この無力感は今までのそれとは全然違った。
それがようやく跳ね返されずに乗り越えた。最後の最後まで、追いつかれるのでは…逆転されるのでは…という重い空気であり楽な形ではなかったのも感慨深い。
試合のなかでもたくさんのおもしろい動きがあった。外野守備のシフト、初球スクイズ、三塁コーチャーの判断、ブルペンの動き方、守備固めのタイミング、総力戦やむなしの代打攻勢…
細かいことは、今、熱く語るよりもちょっと時間をおいてから思い出すくらいがちょうどいい。
この試合は勝つことのむずかしさ、野球のおもしろさが存分に詰まっていた。
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005974
※ヤクルト公式HPより