大勝の裏で石川雅規が見せた打席での姿勢 | ヤクルトが好き

石川雅規

2021年9月26日(日)
ヤクルト[16-0]中日(神宮)

16得点は今シーズン最多得点だった。2015年7月21日のDeNA戦以来(17-3)となる16得点以上に球場は湧き、声にならない声が広がる。声を出しての応援が制限されるなか、精一杯の感情表現である手拍子や傘の舞いが続いていた。

村上宗隆の先制ホームラン、山田哲人のグランドスラム、そして2本目。塩見泰隆、西浦直亨、山崎晃大朗、中村悠平と4人にタイムリーも飛び出すお祭り騒ぎ。そういえば山田はタイムリーも打っていた。都合6人に打点がつき先発全員安打。

盆と正月が一緒に来た、という表現はこういうときのためにあるのだろう。

それでもやっぱりこの日は石川雅規がヒーローだった。6月18日を最後に勝ち星がなく、話題になるのは援護点の少なさばかり。7月以降は6試合に登板しすべて5回以上を投げ2失点以下の好投を続けながら未勝利。今シーズン4勝目から足踏みが続いていた。

試合前の防御率2.37は規定投球回に届いていないとはいえ、先発投手陣ではチームトップ。中10日以上のローテーションでもない。ほぼ中6日で回りながらの数字には敬意を覚える。それでも石川は腐ることなく投げ続けた。その結果、大量援護が舞い降り白星がついたのだろう。

6回無失点、被安打5、与四球0、奪三振2(82球)の投球内容に文句のつけようがない。連打は許さず四球もない。まさにお手本だった。

それ以上に打撃でも結果を残した。2打数1安打に1つのバント。20年連続でヒットを打ち続けているバットマン石川は1打席目でヒットを放つ。相手投手の小笠原慎之介にツーベースを打たれたお返しとでも言わんばかりのバットコントロールを見せた。

2打席目ではバントを決めた。このところ投手陣のバント失敗が続いているなか、6-0と大量リードで気も緩みそうな場面で二塁から三塁へとしっかり送る。二塁走者だった山崎はなにを思っただろう。

3打席目は10-0と大量リードの5回裏。バットを振らず立っているだけでもいい場面だった。

やっぱりなと思ったのと同時にわずか2球で追い込まれた。3球目を気のない空振りでお茶を濁すこともできる。それでもそうしないのが石川だ。2ストライクから大きく外れたわけでもないボール球を3球見送りフルカント。そして6球目を果敢に振った。結果は空振り三振だったけれども、この空振りには大きな意味がある気がしてならない。

41歳になっても優勝争いをするチームの中でローテーションを守り続けることは並大抵ではない。投球成績がいいことはもちろん、投手・野手という垣根を超えてチームの模範であることも必要になってくる。

ヒット、バント、空振り三振──文字に起こすとたったこれだけ。それでもその3打席は投球内容以上にファン(ぼく)に響いた。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000840
※ヤクルト公式HPより

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