高津臣吾監督にマネジメントされていたファンの心 | ヤクルトが好き

絶対大丈夫

2021年10月26日(火)
DeNA[1-5]ヤクルト(横浜)

歓喜の瞬間に不思議と涙は出なかった。

思ったほど体温も上昇しておらず、いつになく落ち着いていた。横浜の風の冷たさ、あるいは暖かさも覚えていない。大学受験が終わった後のような安堵感、優しくホッとした空気がファン(ぼく)を支配した。6年ぶりのセ・リーグ制覇の嬉しさ、喜びを爆発させるわけでもなく、ゆっくりと味わった。

この試合に勝っても優勝が決まるわけではなかった。遠方の地で戦っている阪神が負けるか引き分けないと優勝とはならない。それでも今日決まる、今日決める、の思いがどこかにあった。このときまで取っておいた「絶対大丈夫」のタオルを開封し着席。あとは目の前の試合に一喜一憂した。

いつもどおり試合前のノックでは宮本丈の順番が飛ばされ最後に回された。観客席から見える”いつもどおり”に安心させられる。

いつもとは違う宮本もいた。アンダーシャツの左腕が捲られてない。ここ最近の寒さでも左腕はまくっていたのに。なんだか珍しいものを見た。彼なりの変化なのか。ただ単純に寒いだけなのかはわからない。そんなことを考える余裕はある。

先発の高梨裕稔は初回に先制点を与えるも4回をその1点に抑えマウンドを降りた。打ち崩されたわけでも、四球を連発したわけでも、チャンスで代打を送られたわけでもない。4回52球。球数を見ても十分に余力はあった。

それでも高津臣吾監督は石山泰稚にスイッチした。そこから田口麗斗を挟み、本来は先発要員の高橋奎二を投入。8回からはいつもどおり清水昇とマクガフで逃げ切った。

いつもとは違う継投でも最後はいつもどおり。

いつもどおりの安心感にいつもとちがう刺激を加えるだけで味わいが深くなる。変化と安定。相反するものを混在させることが、心にこれほどまで響くことになるとは思わなかった。

変化はあるけど安定を忘れず、それでも不安になるファン(ぼく)へ”絶対大丈夫”のことばを刺した。

多くのインタビューや手記には高津監督のマネジメント力のすごさがたくさん書かれていた。ファン(ぼく)の気持ち、なんなら涙が出なかったところまで高津監督にマネジメントされているのかもしれない。

歓喜の涙はまだ早い。ここまでがセットになっている。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005165
※ヤクルト公式HPより

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