2022年3月26日(土)
阪神[0-6]ヤクルト(京セラドーム)
前日の大乱戦とは”うってかわって”投手戦。シーズンの順位だけでなく試合内容も浮き沈みが激しいのがヤクルトの特徴だ(と思う)。先発の高橋奎二からはじまり、清水昇、田口麗斗の継投で阪神打線を完封した。膠着状態が続くなかサンタナが均衡を破り、オスナがとどめを刺す。強いチームの勝ち方に見えた。
試合の振り返りや勝負のポイントなどはスポーツ新聞や野球媒体、あるいはそういうのを書くのが好きな方のブログなりSNSを読んでほしい。そういった内容は誰かが書いてるわけだしぼくが書いてもしょうがない。という基本的なスタンスは今年も変わらない。
開幕戦からの2連勝は2018年以来4年ぶりのことだった。横浜スタジアムでのDeNA戦。この年の開幕戦のことはよく覚えている。当時、兼業ライターだったぼくはその日、表参道のオフィスに出勤…するはずだった。
というのは表参道からオフィスへの道で上部にあった看板に頭をぶつけ裂傷を負い病院に行ったのだ。痛みは一瞬。それでも流れ続ける血。これはヤバいやつだと思い、かつて別の病気でお世話になった広尾病院へタクシーで向かった。ハンカチで傷口を押さえているものの温かさが伝わってくる。
タクシーを降り受付へと足を運んだ。どう見ても頭から血が流れてるのに「救急ですか? 」と能天気に語りかける女性に殺意を覚えたもののぼくは大人だ。ぐっとこらえて案内された場所で待つ。
待ってる間はずっと不安だった。「どんな治療なんだろうか」「縫うと痛みがあるのだろうか」「万が一入院になったりするのだろうか」などと頭を巡らせたかというとそんなことはまるでなく、「今日のナイター見に行けるのだろうか」ということだった。
その話を看護師さんにしたところ「絶対大丈夫」ではなく「たぶん大丈夫です(笑)」という答えが返ってきた。その看護師さんの言ったとおり、治療は大したことなく医療用ステップラーでバチバチと押さえつけるだけだった。
13時頃には会計も済ませ、病院を後にしたはずだ。もちろんオフィスには行かず自宅へと戻りすぐさま横浜スタジアムへと向かったのである。
こうやって振り返ると4年前のことなのか──と少し切なくも感じる。この4年の間にヤクルトは最下位も日本一も経験し、ぼくはライターだけで生活できるようにもなった。
ひとつのきっかけから昔を思い出すのは年をとった証拠なのかもしれない。でも案外ちょっと振り返るのも悪くない。積み重ねながないと振り返ることもできないのだから。
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005429
※ヤクルト公式HPより