2022年4月12日(火)
ヤクルト[3-1]広島(松山)
白熱していた。といっても試合ではない。
サンタナ不在の「5番・ライト」に収まった25歳の太田賢吾がマルチ安打に決勝の押し出し四球を選んだ。ライトの守備で捕球しそこねピンチを招いたのはご愛嬌。松山の地でヒーローになった。
そしてもうひとり。終盤に代打で登場すると当たり前のようにヒットを放ち勝ち越しの口火を切った宮本丈。すぐさま代走を送られる大ベテランのような起用法。これでもこないだ誕生日を迎えて28歳になったばかりなんです。
太田と宮本。
ともに右投げ左打ちの内外野守れるユーティリティー。役割、そしてできることは似ている。サンタナ不在の今、ライトのポジション、あるいは苦しんでいる青木宣親の後釜としてレフトを狙うライバル同士だ。
サンタナが戻ってくるときどちらかが二軍に行かなくてはならないかもしれない。思えば1年前の交流戦でも太田と宮本は争った。スタメンで出る日もあれば片方がベンチから外れる日もあった。
最終的には宮本が一軍に残り続け「2枚目の代打の切り札」に収まった。でも今年はどうなるかわからない。去年活躍したから今年も安泰、なんてことはまるでない。それがこの世界の掟であり、彼らの宿命でもある。
若手から中堅になったふたりが年上の選手たちを脅かし、健全な競争を経て自らの持ち場を確立ささせること。それができるのか、できないのか。ここ数週間がふたりにとって大きな山場にきっとなる。
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005510
※ヤクルト公式HPより