2022年5月12日(木)
ヤクルト[3-1]中日(神宮)
観戦環境は最悪だった。試合開始前から降り続く雨。それでも試合が終わる頃にはほぼ止んでいた。止まない雨はない。あらゆる場面で用いられるこの言葉がピッタリ。そして白星。チームの雨も無事に止んだ。
この三連戦は0-1、0-2、3-1。3戦合計で3-4。バンテリンドームと見間違うようなスコアが続いた。ここまでのおよそ1ヶ月半を見る限り、今年のプロ野球は「投高打低」と言われている。とはいえ、だ。他の球場でも打てていないならまだしも、神宮球場”だけ”で打てていないのはほんとうに気がかりだ。
打撃がいまひとつパッとしない状況を見越していたわけではないが、今年は守備に注目している。ヤクルトはもちろんだけれども、相手チームのそれも見る。なにかを測定したりするわけではなく、主観でしかないけれども、いや主観だからこそ楽しみはたくさん見つけられる。
内外野に限らずポジション取り。さらに内野手であれば、いまやあたりまえになった固有の選手によるシフトの敷き方。あるいは敷かれ方。逆シングルをするか否かなどなど。外野手であれば連携に声掛け、バックアップをするかしないかなど。この試合では中日のライトとセカンドの間の打球でライトの根尾昂が大きな声を出した。そして響いた。声って大事。
テレビ(映像)では映らないであろう場面を中心に淡々とチェックしている。
例えばレフトの守備位置。一般的な局面の場合、右打者と左打者でかなり最初の立ち位置が違う。左打者のほうがレフトポールより、右打者のほうがセンターよりになる。これはヤクルトも中日も同じ。イメージとして右打者が引っ張る打球をケアするためにポールよりに行きそうだが、センターよりに守るのである。
平凡なレフトフライが同じ位置に上がったとしても、右打者なのか左打者なのかで落下地点に入るまでの時間も距離も異なっている。
三塁手の立ち位置も局面によって大きく変わる。ライン際によるのか、あるいは二塁側に立つのか。前か後ろか。パット見だとわかりにくいけれども、ぼくの場合はベース周りの土の部分を基準にして比較している。
守備に関しても少しずつではあるけれども、指標で表されるようになった。それでも自分の目で自分だけの尺度で楽しむのもいいのではないのかな、ぼく(ファン)は査定をするわけでもなく、賞の投票権があるわけでもないのだから。どっちがうまい、うまくないの議論に答えなんてなくたっていい。数字を見比べることだけでなく、実際の位置取りを見てる方がぼくは楽しい。
美味しいと思ったお店の評価を調べたら☆が低かった。そういうとき、どう思う? 美味しいが美味しくないに代わってしまうのだろうか? 自分が美味しいと思ったら美味しいでいい。守備もそういうもの。評価者でないのであれば、ね。
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005656
※ヤクルト公式HPより