ちょっと高梨裕稔のこと。 | ヤクルトが好き

2021優勝決定

2022年5月20日(金)
DeNA[3-1]ヤクルト(横浜)

家にいるのに神宮球場で試合をやっているのか、と錯覚するような展開だった。ヨーイドンで失点し、劣勢のまま試合が進み気がついたら終わっていた。今年はこの展開をよく見てきた。デジャヴ。ビジターでもこうなってしまうのか、と少し不安になりつつも、ということは神宮での展開は好転するのかもしれないな、とご都合主義の思考も浮かんでくる。

さて、1-3という点差だけ見ると白熱した好試合に思えてくる。でもそんなことはまるでない。優位に立った瞬間など1度もなかったし、おっ!と思うような場面もなかった。

先発の高梨裕稔は7回3失点。QS(6回以上自責点3以下)をクリアしているし、与四球も1個だけ。十分すぎる。でも序盤に3点を失うのと、6回まで無失点だったのに7回に3失点するのでは意味合いがぜんぜん違う。

だからこそ試合後のコメントは、高梨自身のものも高津臣吾監督も厳しいものが並んだ。そりゃそうだろう。としかいいようがない。

そんな高梨はどことなく影が薄い。生え抜きと外様の違いなのか、それとも風貌の問題なのか。大エースでないし、大車輪の活躍かと言われるとそうも言い切れない。どれもこれもあと少し足りない。

奥川恭伸や高橋奎二のような若手のエース候補感はない。小川泰弘のような大仕事をやってくれた感もない。原樹理のような期待のドラ1でもない。サイスニードのような風貌のインパクトとドーナツのギャップもない──

移籍してきてから活躍しているし、優勝決定試合でも勝利投手にはなっていないが先発して好投した。それにも関わらず。知名度でもそうだ。野球ファンの間で”高梨”といえば恐らく高梨シェフこと高梨雄平(巨人)の方が優勢だろう。

でも、だからこそ応援しがいがあるのかもしれない。大谷翔平(エンゼルス)ほど突き抜けていれば話は変わってくるけれども、そうでなければ”なにかが足りない”そんな選手のほうが愛しさを感じる。

そう考えてみると7回3失点と結果だけを見たら好投なのに、注文がついてしまう部分も可愛く見える。いろいろ言われるのも期待されているからこそ。そんな投手だ。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005693
※ヤクルト公式HPより

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