2022年6月22日(水)
中日[3-7]ヤクルト(バンテリンドーム)
もしかしたら二軍にいた方がチームにとっても本人にとってもいいのだろうな。そう思わずにはいられない試合が続いている。
“本人”というのは特定の選手を指しているわけではなく、今二軍にいる選手、特に野手のこと。
スタメンで起用される選手、終盤の守備固めや代打で起用される選手、中継ぎ陣、固定されていないなか、固定されてきた。
※そういえば昨日も同じことを書いた。
リリーフ勝負で敗れた夜 、中継ぎの競争は生まれるか? | ヤクルトが好きベンチ入りメンバー全員に何らかの役割があるのは大前提として、試合展開によっては出場機会が訪れない。そういう選手も多くいる。準備はするにせよ、出場機会が訪れずベンチにいるだけでは選手の成長は促しにくい。試合に出てなんぼだ。
二軍で若い選手(に限らずだけど)が活躍したら「一軍へ呼べ」「◎◎と入れ替えろ」といった声が乱れ飛ぶ。今、出番が少ない選手と入れ替えすること自体はむずかしくない。でも、結局ベンチに座っているだけでは、成長しないとはいわないけれども、試合に出るよりは少ないだろう。それが二軍戦であったとしても。実戦感覚だって衰えていく。
特に若い選手は一軍で毎日とは言わずとも、週に2〜3試合の出場もないのであれば、二軍にいたほうが……と思うのである。
出るか出ないかもわからない役割は中堅どころやベテランが担うのが健全だ。二軍で若い選手の実戦の場を奪うこともなく、一軍ではここぞの場面で力になる。この試合で坂口智隆が6回に代打でツーベースを放ったように。
先発投手がそれこそ前日の小川泰弘のように長いイニングを投げていれば、おそらく坂口の出番はなかったはずだ。出番があるかどうかもわからないなか、それでも結果を出すのが坂口という男なのだろう。やはり別格である。
この役割をまだ一軍の実績もない若い選手に課すのは酷だ。二軍で好調な中堅どころにしたってそう。出場機会に恵まれなければ、調子を維持することは難しい。
それならば二軍で研鑽を積みアクシデントが発生した有事の際に満を持して上がること。ほんとうに必要なときに戦力として上がること。それが本人のためにもチームのためにもなるのではないだろうか。
一軍に上がることが全てではない(のではないだろうか)。選手たちの気持ちはわからないけれども、快勝の裏でファン(ぼく)はそんなことを考えていた。
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005844
※ヤクルト公式HPより