2022年8月25日(木)
ヤクルト[2-3]広島(神宮)
スコアを見れば接戦。延長10回裏の追撃ムードはたしかに痺れた。でも、今日は先発投手で試合が決まってしまった。
チームの勝ち頭でありエース”候補”の高橋奎二は6回2失点、奪三振8、被安打3(100球)だった。並の投手なら、普通の試合なら良かったと十分にいえる内容だった。
でも”エース候補”であり優勝を争っている中では手放しで喜べるものではなかった。初回にいきなり先制点を与え、中盤には2死から四球2つとシングル1本で簡単に追加点を許してしまった。チームを勝たせる投球ではなかった。現に負けた。
去年のシーズン終盤に奥川恭伸と2枚看板として無双した高橋は見当たらなかった。絶対に負けられない阪神戦で7回無失点の好投を演じ、優勝決定試合で中継ぎとして2回無失点に抑え、CSや日本シリーズで鬼気迫る投球を見せた高橋はいなかった。ふつうの高橋だった。
今年は奥川がいない。だからこそ高橋にかかる期待は大きい。今シーズンに限って言えば恐らく小川泰弘よりもサイスニードよりも高梨裕稔よりも高橋がエースに一番近い。
だからこそこの試合の内容がちょっと物足りなかった。これから先に来るであろう”絶対に負けられない試合”に投げるのはきっと高橋だろう。そのときは1年前の高橋、いやそこからさらに進化した高橋が見たい。この試合はそこに向けた最終調整だった、と思うことにする。
時を同じくして行われていた巨人対中日の試合。中日の若きエース候補・高橋宏斗は7回2失点の好投をしながらも負けた。その試合後のコメントがこれだ。
「何があろうと、きょうは(チームに)勝ちをつけないといけなかったです。今までのゲームよりも、重要性は高かった。悔しいです…」
「自分どうこうは関係ないです。チームの負けに責任を感じなければいけません」
中日スポーツ
投球内容はよかった。でも試合には負けた。逆転でクライマックスシリーズへ出場するにあたり大きな意味を持つ試合。高卒2年目の投手がこれだけのものを背負って、考えてマウンドに立っていた。
高橋奎も同じようなマインドでいてほしい。心から願っている。
20220825:GAME113[S2-3C]65勝47敗1分/M消滅/神宮31勝25敗/高橋6回2失点/代打青木タイムリー/宮本「3番・一塁」ノーヒット#swallows
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021006142
※ヤクルト公式HPより
記事参考:https://www.chunichi.co.jp/article/533215
※中日スポーツより