2022年9月18日(日)
阪神[0-1]ヤクルト(甲子園)
苦しい苦しい試合をモノにした。
敵地でロースコアのゲームを制すのは簡単ではない。見ているだけでもおかしくなりそうな試合展開。たくさんの試合を思い出した。
1-0で競り勝った1週間前の横浜スタジアム、去年の甲子園決戦のスコアレスドロー、2015年の東京ドーム…シーズン終盤で優勝を争ってるなかでのロースコアゲームだ。
どの試合もトピックはたくさんあった。横浜スタジアムでは村上宗隆の最後のジャンピングキャッチ、去年の甲子園では山田哲人の声かけで立ち直った高橋奎二の快投、東京ドームでは石川雅規の投打にわたる活躍。
さていつか先の将来、この日の甲子園で思い出すことになるのはきっと久保拓眞の好救援だろう。1-0の8回、1死一、二塁でマウンドに登った久保は併殺を奪いマウンドを降りた。わずか2球。同点、逆転になってもおかしくなかった場面で現れた左腕はこれ以上ない仕事をしてみせた。
流れるような4-6-3はまさにアート。この場面で田口麗斗ではなく久保を選択した高津臣吾監督の慧眼も光る。全てが美しかった。
甲子園球場に立ち昇った阪神ファンの高揚感は落胆のため息に変わった。ほんの少しだけいたヤクルトファンは安堵の呼吸からの拍手に笑顔。コントラストも美しい。
優勝を争う中で競り勝った1-0の痺れるゲーム。ぼくは、この先なにかあにつけてこの試合を語ることになりそうだ。決してスタープレーヤーでもなく、派手な成績を残したことのない久保とセットで。
「あの年は甲子園で久保がさぁ─」
こうやって語り継ぎたくなる選手がひとりでも多く出てくると野球はとても楽しい。
20220918:GAME131[T0-1S]74勝54敗3分/M7/神宮33勝29敗/小川7回無失点/久保の2球/サンタナに代打宮本で凡退 #swallows
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021006250
※ヤクルト公式HPより