2022年5月31日(火)
ヤクルト[1-0]ロッテ(神宮)
気がついたら試合が終わっていた。点を取られそうで取られない。あれよあれよと試合は進み、初回に奪った1点をなんとか守りきっていた。
エラーがなければ点を取られる気配はあまりなく、ホームランだけを警戒すれば……一方で点を取れる気配もなかった。それこそ連打は難しく、エラーが絡むかもしくはホームランで……と思っていたとおりの展開だった。
息詰まる投手戦というよりは、あと一本が出ない──出ればどれだけ楽か、よくテレビで聞くけど解説になってない解説だよな──典型的な貧打戦。それでも先発のサイスニードは”要所を締めた”このフレーズがしっくりくる。
安心してみていられる序盤と制球を乱しがちな中盤以降。サイスニードは二面性がある。ときどきイラつくような素振りを見せてしまうときもある。でも、この試合ではちょっとちがった。
ベンチの意図なのか、それともバッテリーを組んだ中村悠平の考えなのか、あるいは調子を汲み取って自身で選択したのかはわからないけれども、中盤以降ストレートの制球が冴えないと見るや変化球で勝負しにいく頭脳プレー。乱れながらも修正し、ロッテ打線を手玉に取り最小失点どころか無失点で7回を投げきった。
お立ち台で発した「ヤマダダイスキ」のフレーズはキャッチーで賑わうのもよくわかる。でも、それよりも投球の内容で中村とのあわせ技で、昨日は話題になっても驚かない。
ごっつぁん勝利ではなく、実力で、バッテリーの組み立てで掴んだ白星。インパクトのあるセリフよりも、投球内容。大事な大事な火曜日を任されているだけのことはある。これを忘れてはいけない、と思ってしまうのは古い考え方なんだろうか。
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005748
※ヤクルト公式HPより