高津臣吾監督が後半戦初戦で見せた4つの変化 | ヤクルトが好き

高津臣吾

2021年8月15日(日)
DeNA[1-4]ヤクルト(新潟)

雨の新潟で高津臣吾監督は変化を見せた。

先発の奥川恭伸に対しスタメンマスク捕手は中村悠平。ここまで奥川は10試合に登板していたがそのうち7試合は古賀優大だった。それも登板4試合目からはすべて古賀。奥川の主戦捕手は古賀、の図式ができあがっていたといってもいい。それが覆された。

DeNAの先発左腕・今永昇太に対しスタメンショートは元山飛優。前半戦最終盤では吉田大成がスタメンを張っていた。その前は相手投手の左右によって元山(対右投手)と西浦直亨(対左投手)の起用を頑なに続けていた。これも覆された。

8回には山田哲人が二盗に成功した。東京オリンピックで3盗塁に対し、シーズンでもここまで3盗塁と前半戦では(コンディションの問題もあったのだろうが)走ることをセーブしていた。その封印を解いた。サインなのかグリーンライトを保有しているであろう山田の判断なのかはちょっとわからない。それでも目に見える変化だ。後半戦は走るぞ、のメッセージ。

そして3点リードの9回1死無走者。打者は清水昇で相手投手は右のシャッケルフォード。当然の代打だが、コールされたのは川端慎吾でも宮本丈でもなく坂口智隆だった。通算1500試合出場おめでとう、と心の中で叫ぶ。

今シーズンの調子はさておき、「左の巧打者」という点では3人はイコールだ。そのなかで選択したのが坂口だっただけのことだが、なんかいつもと違うな、という思いがここでも胸に残った。実績のある坂口が1枚加わることで代打の起用法も大きく変わってくる予感がする。

後半戦のスタート。それも例年のオールスターブレイクよりも遥かに長い1ヶ月の中断明け。すべてをリセットし新たな気持ちで後半戦を戦うにはちょうどいい。

勝っているとき、うまくいっているときは変化をしにくい──野球界だけでなく一般的にも言われることだ。7月は7勝3敗1分と好調だった。変化するには勇気が必要だったのだろう。変化を与えるのは後半戦の開幕である、この日しかない。

そういえば6年前、2番川端、3番山田、4番畠山和洋の並びにしたのは後半戦の初戦だった。敵地横浜スタジアムでDeNAに快勝しそこから6連勝(前半戦から含め7連勝)とスタートダッシュを切り混戦を制した。

6年前と形は違うけれども後半戦の初戦で変化し、そして勝利したヤクルト。これはもしかするともしかする。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000640
※ヤクルト公式HPより

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