優勝争いってやっぱり、いい。 | ヤクルトが好き

2021年10月9日(土)
ヤクルト[1-2]阪神(神宮)

運がなかった。

オスナと中村悠平のフェンス際への大きなあたりは、逆風に押し戻され外野手のグラブに収まった。

島田海吏の打球は一塁ベースに当たり大きく弾み、前かがみだったオスナの頭上を超え外野に転がった。

実力が伯仲しているとちょっとしたゆらぎで勝敗は変わってくる。わずかな差。それでも野球に”たられば”はなく、関与することのできないことが明暗を分けることは珍しくない。

最善は尽くした。

先発の高橋奎二は苦しみながらも5回1失点。制球が定まらず、見ているファン(ぼく)が耐えられないような立ち上がりから粘った。継投策も万全だった。

6回から石山泰稚、今野龍太、スアレス、田口麗斗と繋いだ。清水昇はベンチ外。マクガフが4連投中ということを考えると、同点(僅差)の試合ではベターではなく、ベストとも言える。結果的に今野は1点を失い、負け投手にはなったけれどもみんな投げきった。

試合で投げてはいないが、大西広樹も万が一の火消しのために何度もブルペンに入った。出番は訪れなかったのは、マウンドの投手たちが投げきった証といえる。

4回以降沈黙していた打撃陣は、1点ビハインドの9回に意地を見せ一打サヨナラのチャンスを作った。

連打連打で作ったわけではない。代打川端慎吾の内野安打、代打荒木貴裕の送りバント失敗、塩見泰隆のポテンヒット、青木宣親の内野ゴロからの相手のミスで作った1死満塁。不格好でも舞台を整えた。

打順は山田哲人、村上宗隆に回っていく。このふたりでなにも起きなければしょうがない。あきらめも付く。実際についた。

阪神も全力だった。

先発の秋山拓巳を5回で代え6回から継投策。同時に守備の要でもあるショートの中野拓夢もベンチに下げた。ダブルスイッチ。6回からはアルカンタラ、岩崎優、スアレスと繋いできた。

岩崎とスアレスのふたりで3回を投げる荒業も繰り出している。チャンスでスアレスに打席が回るリスクがりながらも勝ちに来た。最終回、中野がいなかったことでピンチを招いたがスアレスが踏ん張った。

全力同士の戦い。2-1のロースコアながら試合時間は3時間30分を超え3時間39分。慎重に慎重を重ねた投球、イニング途中の継投、走者ありでのサイン交換…さまざまなところに駆け引きがあったがゆえのロングゲーム。

ダラダラとした長時間ゲームは興ざめだけれども、こういった試合ならあっという間に時は過ぎていく。見どころ満載の好ゲームが増える優勝争いってやっぱりいい。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000903
※ヤクルト公式HPより

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