スターじゃないけど──宮本丈と西浦直亨が放った存在感 | ヤクルトが好き

西浦直亨,宮本丈

2021年9月22日(火)
DeNA[1-2]ヤクルト(横浜)

今シーズン(スタメンでは)初めて組んだコンビとは思えなかった。華麗、というよりは堅実。派手というよりは地味。スターと言うよりは縁の下の力持ち。そんなふたりがチームを幾度も救った。

ショートの西浦直亨とセカンドの宮本丈。

ともにレギュラーではない。西浦は元山飛優とポジションを争い、相手投手の左右によってスタメンか否かが決まってくる。宮本は終盤の代打要員。山田哲人の休養日にちょこっと試合に出るのが常。ふたりが同時にスタメンで起用されることは必然的に少なくなる。

この日の相手先発は右腕の大貫晋一だった。それにも関わらず、左の元山ではなく西浦がオーダーに名を連ねていた。4試合連続ヒットの好調さが買われたのか──。対右投手でもやれる、それをアピールするチャンスだ。

そしてセカンドには山田ではなく宮本の名前があった。今シーズンの山田は大貫に対して打率.667(6-4)とあたっていた。打率.083(12-1)と明らかに苦手な青柳晃洋(阪神)登板試合にスタメンから外れるのとはちがう。終盤の代打がメインの宮本にとってスタメンでの起用はアピールするチャンスだ。

先発の小川泰弘が苦しみ申告敬遠を含めて6つの四球を出した。毎回のように賑わう塁上。不安に駆られるファン(ぼく)。その胸騒ぎを抑えてくれたのが、6回までに2つの併殺を決めた二遊間コンビだった。今シーズン初コンビとは思えない。

見せ場はあとからやってくる。1-1の同点で迎えた7回。1死一塁からソトがライトフェンス直撃のヒットを放つ。サンタナの決死のジャンプ、そして送球でホームインどころか二進もさせなかった。それでも1死一、三塁の大ピンチ。

小川は前回の登板でも塁上にランナーを残して清水昇のリリーフを仰いだことを思い出す。ここで交代したって不思議じゃない。高津臣吾監督の判断は続投。それが吉と出る。

つぎの伊藤光は二塁の強烈なゴロ。中間守備の宮本が捕球しホームではなくセカンドに入った西浦へ渾身のトスを放る。西浦は素早くファーストへ転送しゲッツーが完成した。痺れに痺れた。

ほっと一息つくファン(ぼく)。うつむきながら引き上げてくる宮本は小さくガッツポーズ。控えめな宮本らしい。西浦はそっと寄り添う。こんな場面はなかなかない。2人の存在がとても大きく見えた。

今のヤクルトにはビッグネームが揃っている。青木宣親、山田哲人、村上宗隆……。彼らは華々しくてヤクルトだけではなく日本球界の顔、といってもおかしくない。一挙手一投足が注目される大きな大きな存在だ。

西浦や宮本は彼らと違って強烈な個性(歌は除く)もカリスマ性もない。お世辞にもスター選手とは言えない。それでもしれっと大きな仕事をやってのけ、嬉しいはずなのに嬉しさを大きく表に出さない控えめなところが愛おしい。

一般のファン(ぼく)では決して手が届かないけれども、なんだか手が届きそう。そう思わせる雰囲気がたまらなく好き。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000815
※ヤクルト公式HPより

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