いつもの場所でもう一度見たい今野龍太の輝き | ヤクルトが好き

今野龍太

2021年10月21日(木)
ヤクルト[7-11]広島(神宮)

いつもと同じことができなかった。7回、なんでもないセンター前ヒットを塩見泰隆がトンネルし大量失点を招いた。青木宣親がプレーの合間に近寄りなにかを伝える。その次のブレイクではサンタナがグラブでお尻を叩く。目に見える落胆した空気はグラウンド中に広がり、スタンドにも充満しそうだった。それを仲間が食い止める。

それでもこのトンネルが敗因か、と言われるとそうだとは思えなかった。もちろん失点に繋がり、その後の大量失点の引き金を引いたことは否めない。それでも致命的だったか、といわれると……。

いつもと同じことができなかった(しなかった)のはベンチも同じだった。先発の小川泰弘が早期降板。前倒しの継投だったとはいえ、6-3と3点リードして迎えた5回裏のブルペンに入ったのは今野龍太だった。6回のマウンドへ向けて準備を始める。1回早い。

やっと手にした「7回の男」の座を、この試合に限り、かもしれないが手放すことになった。たしかに2試合連続失点中であり、このところは不安定な面もある。それでも……こんな大詰めに。

この試合でも不安定だった。死球とツーベースで2死二、三塁のピンチを招いき田口麗斗の救援を仰いだ。ピンチとはいえ3点リードの状況で降板。あと1つのアウトを任されなかった事実が残る。

優勝を争う終盤戦、ふだんとは継投の仕方が異なっている。月並みな言葉で言えば一戦必勝。これまでとは違うスタイルの野球をしている。

そのなかでも8回の清水昇、9回のマクガフは変わらない。7回の今野だけが変わった。これは信頼度の差に置き換えることができる。全員を信頼しているとはいえ、その序列は間違いなくある。

残り5試合。今野への信頼は変わるのだろうか。取り戻すことができるのだろうか。塩見のトンネルよりもそっちのほうが気になって仕方ない。

いつもの場所でいつものように輝く岩出山の星がもう一度見たい。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005072
※ヤクルト公式HPより

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です