2022年3月29日(火)
ヤクルト[3-5]巨人(神宮)
4ヶ月ぶりに歩いた銀杏並木は冬だった。黄色いソレや臭いの時期は終わり緑が茂るには少し早い。と思ってから気がついた。そういえばファン感謝DAYでも足を運んでいるし、なんなら2週間ほど前にオープン戦でひとり歩いている。
冬を抜けたら春が来た。噴水の手前を左に曲がるといわゆる”外苑の桜”が咲き乱れていた。少し風があり見上げた先にある神宮球場のスコアボード上のフラッグは靡いている。いつもの年よりもひとつ多いのが誇らしい。
寒い寒い風が吹く試合終盤は秋のよう。代打に登場したのは高卒でプロ入りしてからまだわずかの濱田太貴や内山壮真だった。いわゆる期待の若手たち。新しいシーズンに向けてのお披露目や力試しといった意味合いに近い。どんな結果でも来年頼むぞ、早く春よ来いと思いながら、そんな気持ちを向けているはずだ。例年だったならば。
だが現実は違う。今は3月。冷たい風も北風に変わるのではなく、南風に変わるちょうど境目。期待の若手たちはれっきとした戦力として、勝つことに向けた戦士として、グラウンドに送り込まれている。春が来る、そう予感させる。来年頼むぞ、の気持ちなんてものはそこにはなくて、今ここで打ってチャンスを掴んでくれ、今年頼むぞ、の気持ちを向けている。
一冬越えた来年の春、ではなく今年の春だ。
”春よ来い”から”春が来る”を越えて”春が来た”。そう確信できるまで、咲き乱れるまであとちょっと。
試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005439
※ヤクルト公式HPより