完全無欠じゃない濱田太貴らしさ | ヤクルトが好き

東京ドーム

2022年5月6日(金)
巨人[2-13]ヤクルト(東京ドーム)

大技、小技を駆使した。緊迫感が薄れた中盤以降もダレることなく得点を重ね、気がつけば今シーズン最多の18安打13得点。レギュラー陣や勝ちパターン以外の選手たちも、それぞれがそれぞれの役割を果たした。

もちろんミスもあった。それでもそれを上回る”なにか”をみんなが見せた。ただし年俸の査定は不明だ。ヒットでプラスされてもなにかのミスでマイナスされる評価方式かもしれない。その場合はヒットを打ったけれどもエラーをしたから試合での評価はプラスマイナスゼロという可能性もある。

大味な試合でなければちょっと怖いなという場面があった。スタメンに抜擢された濱田太貴である。三塁線を破る同点打は見事だった。でも──。

ヤクルトが3点リードの4回、先頭のポランコが放った打球は濱田のはるか上空。フェンスのどこかに直撃しグラウンドに戻ってきた。画面越しではスタンドの中に入ってから戻ってきたのか、あるいはフェンスに直撃したのかよくわからなかった。

そのボールを濱田はゆっくりと処理して内野に戻した。あたかもホームランだったかのように。ポランコは二塁にいる。実際はフェンスの上部に直撃しており、インプレーだった。原辰徳監督がリクエスト、審判団が自主的に映像を確認、そのどちらもなかった。

推測ではあるが、グラウンド上では皆が”ホームランではない”ということを確信していた。濱田をのぞいて。そんな空気だった。

幸い余計な進塁は許していないし、失点にも繋がっていない。それでも「んんんっ!?」となってしまう。

でもある意味これが濱田らしい。全部が全部うまくいったらそれはもう濱田ではない。粗っぽさやちょっとした雑さがあるからこそ濱田なのだ。もちろん打って、走れて、守れて、みんなの模範的な振る舞いをするスーパー濱田だったら最高だ。でも、なんかもうそれだったら”らしくない”。プラスもあればマイナスもある。

ちょっと足りないところがあるからこそ濱田であり濱田なのだ。愛したくなる。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005627
※ヤクルト公式HPより

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です