余韻に浸ることなく考えた宮本丈のこと。 | ヤクルトが好き

宮本丈フレーム

2022年6月11日(土)
ソフトバンク[4-7]ヤクルト(PayPayドーム)

交流戦は一つの区切りになる、が、余韻に浸ることはできない。優勝しても、なんなら完全優勝してもペナントレースの順位には影響がなく(勝ち越しえいるから悪いことではない)、あくまでもセ・リーグ内での勝率で今シーズンの優勝が決まる。

明日(今日)負ければゲーム差が縮まってしまう可能性がある。ペナントレースならば優勝した後のゲーム差なんて気にしていないのに──って嘆いてもしょうがない。

交流戦明けはどうなるだろうな。と楽しみと不安が複数入り交じる。それは選手の運用(主にこの日も出番のなかった宮本丈)のこと。

交流戦の最終盤で坂口智隆が一軍に昇格し、登録を抹消されている青木宣親も二軍戦で復帰した。ふたりのベテランはさっそく結果を出している。

両選手とも毎試合、スタメンでフル出場するのは現実的ではない。たまにのスタメンや代打、坂口の場合は守備から入ることもまぁありえるかもしれない。全盛期の動きはできなくても、中堅を守ることができるのも強みだ。

同じ左では川端慎吾もいる。今年は代打の切り札ではなく、一塁の守備にもついている。切り札としての働きができていないから、という部分もある。高津臣吾監督は”なかなか結果が出ていなかったからスタメンで打席を”という趣旨の発言もしていた。

坂口、青木、川端の3人が一軍に揃うことがあるのかはわからない。仮にそうなれば太田賢吾が押し出されたように次は宮本だろう。一塁、二塁、両翼と守備につけ、打席では強い打球を打ててバントもできるし、選球眼だってある。

けれども守備が際立ってうまいとはいいがたく、脚が速いわけでもない。終盤で出塁をしても代走を出されることが多くなった。よく言うと多くのことができるユーティリティー。悪く言うと器用貧乏。

ベンチにいると助かる存在であることは間違いない。が、内野の守備では遊撃も守ることのできる奥村展征が最近調子がよく、二塁でも素晴らしいプレーを見せている。外野は丸山和郁 が昇格したことで、渡邉大樹すら試合に出場しないこともある。

宮本はスタメンで起用されないなら、出番が極端に少なくなってしまう。

”なんでもできるは、なにもできないのと同じ”

いろいろなところで言われる言葉だ。

野球に限らずプロの世界はそういうものだろう。ラーメンもお寿司も食べられるお店より、ラーメンならラーメン屋、お寿司なら寿司屋に行く。そういうことだ。

”いろいろ守れる”が売りにならない現実。打つ方では青木の存在感、坂口や川端の技や経験値にはまだまだ及ばない。だが、彼らはベテラン。現役であったとしても3年後、5年後のチームを支えている存在かというと、そういう立場ではない。宮本は5年後はまだしも、3年後はちょうど30歳。野球選手としていい時期だ。

チームの”今”と”未来”をどうやって高津監督は見定めていくのだろう。5年後に自身が監督の座に座っているかもどうかわからないなかで。

交流戦明け、どういうチーム方針で選手を運用していくのか楽しみである一方、不安があるのも事実だ。

願わくば実力で有無を言わさぬ結果でベテランたちをねじ伏せてほしい。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005812
※ヤクルト公式HPより

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