宮本丈に巡ってきた千載一遇のチャンス | ヤクルトが好き

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2021年10月29日(金)
広島[4-1]ヤクルト(マツダ)

少し暑さの残るマツダスタジアム。名物であるコウネ丼を頬張り、天然芝のスタジアムをぐるりと廻った。3日前のひりひり感はどこにもない。真剣の中にもどこか余裕の表情。選手の数も少なく、優勝した空気が流れていた。クラフトビールもいつになく美味しい。

ベンチ入り人数はまさかの23名。少数精鋭で臨んだマツダスタジアムでの最終戦は、クライマックスシリーズへ向け、来シーズンへ向け、なにかと試すことが許される試合だった。

貴重なバックアップ要員である吉田大成と期待のホープ・長岡秀樹の二遊間コンビ。一塁には西田明央、捕手には古賀優大がスタメンで起用された。いつもとは違う。それでも違和感はどこにもない。

もちろんレギュラー陣と比べれば見劣りしてしまうのは否めないけれども、守備位置もいつものところ。もしくはサブで起用される可能性のあるところ。妥当オブ妥当。選手層に厚みをもたらすべくみんながんばれ、いつも以上に優しい気持ちになる。

そんなスタメンのなかで目立ったのが、「2番・左翼」の宮本丈だった。ビジターだからこそ堪能できる試合前の練習で、福地寿樹コーチからレフトの守備位置でグラブ捌きの確認を行っていた。そこで予感はしていたけれども、まさかスタメンとは。

左翼でスタメン出場したのは2年ぶり。途中出場もほとんどない。そのなかでのスタメン起用。青木宣親を休ませる意図だけではない気がしてならない。

屈指の安打製造機である青木も来年は40歳。シーズンフル出場を求めるのは酷だ。高いパフォーマンスを求めるなら、適度な休養を取り入れながら起用していくことが求められる。それも今シーズン以上に。

その空いたポジションへの挑戦権が宮本に与えられたのではないか。いや、さらにその先にあるレギュラー奪取という青写真だって。そう都合の良い解釈をファン(ぼく)はした。

試合では青木のように安打を量産はできなかった。それでも宮本アイを発動し、その後も犠飛に死球と役目をはたした。レフトでの足取りはおぼつかなく、重心が低く内野手のようにも見える。それでもエラーや致命的な判断ミスはなく無難だった。肩も悪くない。

一次試験は通過し、二次試験へと進むことはできたのではないか。そんな手応えを勝手に感じている。今のヤクルトで宮本が二塁と三塁でレギュラーを掴むのはノーチャンス。山田哲人と村上宗隆の壁は高く分厚い。チャンスがあるとすれば外野しかない。

状況次第では右翼もあるがサンタナは残留が濃厚だという。そうなると左翼しかない。青木からの世代交代──宮本の野球人生を変えるかもしれない千載一遇のチャンスがやってきた。

ファン(ぼく)の勝手な解釈の答え合わせは1年後にできる。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005168
※ヤクルト公式HPより

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