待ち遠しい──サンタナという芝生が青くなる日 | ヤクルトが好き

サンタナ

2021年6月10日(木)
ロッテ[2-1]ヤクルト(ZOZOマリン)

幕張の風を切り裂く一撃で試合が決まった。動きの少ない試合ではホームランが行方を左右する。ロッテの外国人野手は一発があり、いつなんどきも気が抜けない。それを思い知らされた。

ヤクルトの外国人野手ももちろん負けてはいない。オスナもサンタナもアベレージは3割を超えている。守備面での不安なあるものの手を抜くことなく走塁もアグレッシブ。日本人選手たちとの交流もフレンドリー。

まだシーズンはたくさん残っているから、「優良外国人選手」のハンコを押すには少し気が早いかもしれないけれども、ハズレではないだろう。チームの課題であった「村上宗隆の後ろ」を2人がしっかりと果たしているのもありがたいかぎりだ。

それでもどこか物足りなさを感じてしまう。ホームランが少ないのだ。ここまでサンタナは5本、オスナは3本。外国人選手ふたり合計でも2桁に届いていないのは少し寂しいものがある。一発のある他球団の外国人選手を見ると、まさに「隣の芝生は青い」の心境だ。

そういえば前のカードの西武戦では申告敬遠ではないが、村上との勝負を避け外国人選手たちと勝負する一面もあった。ホームランがあるのとないのでは相手の意識も大きく違うのだろう。低打率の不振にあえぐ外国人選手ならまだしも……悔しい。

どちらかというとサンタナには一発長打、それも本塁打の魅力が詰まっている。

MLB時代の2017年にはシーズン30本塁打も放った。まだ28歳(今年29歳)であり老け込むには早すぎる年齢だ。日本で成功するために長打を(若干)捨てて、確実性を上げている可能性も十二分にある。そんななかでもOPS.909。規定打席未到達とはいえ山田哲人(.840)と青木宣親(.746)を大きく凌ぐ。

試合に出始めてからまだ2ヶ月ほど。ここからさらに調子を上げてくる(であろう)ことを考えると恐ろしい。雰囲気(もあるけれども)だけでいっているわけではもちろんない。サンタナのMLB時代の成績を見返すともっとも好調だったのは9月/10月だった。7年間でこの2ヶ月間に109試合に出場。打率.281、20本、OPS.905はいずれも最高値を記録している。期待しかない。

ふと思い返してみると、この日一撃で燕を仕留めたレアードは日本ハムに入団した当初は全く打てなかった。開幕から2ヶ月ほど経過した5月末時点では打率.188、8本。長打はあるけれども…という成績。それでも栗山英樹監督が辛抱強く起用し、ファンの温かい声があり屈指のスラッガーとして華が咲いた。このときレアードは27歳だった。それから6年。チームは変われど長打力は健在。愛されるキャラクターも相まって優良外国人選手となった。

今のサンタナにはレアード以上に”率”がある。我慢して辛抱強く起用している感はまるでない。愛されるキャラクターもすでに備わっている。サンタナが”超”優良外国人選手となり、隣の芝生は青いから隣の芝生「より」青いになる日がきっと来る。ファン(ぼく)はその日が待ち遠しい。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000476
※ヤクルト公式HPより

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