受験資格を手に入れた星知弥の快投 | ヤクルトが好き

星知弥

2021年6月25日(金)
ヤクルト[1-7]巨人(神宮)

もう6月も終わるというのに、巨人の試合を現地で見たのは今シーズン初めてだった。4月末に行われた試合は無観客試合だったんだ。映像では見てきたけれども神宮球場で見るとやはり違うし気づきがある。一塁コーチは村田修一さんなのか──。

試合は岡本和真に一発を浴び、メルセデスに抑え込まれ完敗だった。石川雅規はホームランに沈み、野手陣はメルセデスの間合いの短い投球を打ちあぐねた。トーナメントではなくシーズンを通して戦うプロ野球にはこういう日もある。

どういう展開であれ、試合前というよりも前日の試合終了時から注目していたのは中継ぎ投手の起用法だった。マツダスタジアムで3連勝したのと引き換えにマクガフと清水昇、梅野雄吾は2連投中であり、広島からの移動ゲーム。さらには先発石川。勝っていても負けていても苦心しそうな予感がしていた。

石川の後を受けて5回の途中からマウンドに登ったのは星知弥だった。6月9日に今シーズン初昇格してから3度目のマウンド。ここまで1点も許していない。

その星が1.1回を投げ無安打無失点と完璧な役割を見せた。ここまで登板した2試合では奪った6つのアウトのうち5つが三振だった。奪三振率は驚異の22.5。その星が4つのアウトを三振ではなく、「打たせてとった」。偶然アウトになったような「打たれてとった」わけではない。

3試合連続無失点投球。2度あることは3度あった。その他の投手たちとの兼ね合いはあるにせよ、序列が上がるための試験を受ける資格は勝ち取ったうように見える。

チームが強いときは勝ちパターン以外の中継ぎ投手たちもしっかりしている。6年前もそうだった。「ROB」と称されたロマン、オンドルセク、バーネットが君臨し、ジョーカーとして秋吉亮が控えていた。その他にも徳山武陽、松岡健一、久古健太郎、中澤雅人の4人が30試合以上に登板し防御率は3.60を切っていた。

2番・川端慎吾、3番・山田哲人、4番・畠山和洋の強力打線とROBが中心だったのは間違いないが、それ以外の中継ぎ陣もしっかりしていたからこその優勝だったことを思い出す。

今年は当時と比べるとけがや不振にあえぐ選手も多く、勝ちパターンを固定するには至っていない。それでも梅野雄吾や今野龍太が序列を上げ、星もその流れに乗ろうとしている。

この日は結果を出せなかった吉田大喜やサイドスローに活路を見出した大下佑馬も、流れに乗り遅れないことを願うばかりだ。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000531
※ヤクルト公式HPより

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