歴史は、繰り返した。きっとまた繰り返す | ヤクルトが好き

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2021年11月21日(日)
オリックス[0-2]ヤクルト(京セラドーム)

一度もリードを許すことなく逃げ切った勝ちゲーム。それでも心が休まる瞬間はまったくなかった。ほどよく空調の効いた京セラドームでも手に汗を握り、心拍数は高い位置で安定していたはずだ。

試合開始早々にクラフトビールを飲み干し、神宮球場では見かけないプレミアムモルツの売り子さんを呼び止めた。唾を飲み込むだけでは緊張を抑えることができない。ことあるごとにごくり、と一口ずつ口に含んでいく。

オリックスの先発宮城大弥は素晴らしかった。打線は5回までパーフェクトに抑えられる苦しい展開。でも不思議となんとかなるな、と思っていた。根拠のない自信ではない。

CSでは第3戦でメルセデスに5回までノーヒットに抑えられるも引き分けに持ち込み勝ち抜けを決めた。シーズン中にも終盤までノーヒットに抑え込まれても、結果的にわずか1安打ながら負けず、2安打でも勝利してきた。脳内で振り返った今シーズンの戦いぶりから導き出された経験則だった。

8回に先制点を奪い、その裏を高橋は難なく締めた。あとは継投策だけ。9回の攻撃そのものよりも、高橋はキャッチボールをするのか否か──そこに集中していた。

出てきた──。その直後に生まれたオスナのタイムリーで2-0。それでも前夜の苦い記憶がある。安心することはまったくできない。多くのファン(ぼく)は気を引き締め直す。そんな心配をよそに高橋は9回も投げ切った。最後の打者ジョーンズを三振に仕留めた瞬間、残っていたプレミアムモルツをスーッと飲み干した。しっかり喉も通る。勝ったんだ──。喉は正直だった。

10月に行われた甲子園での天王山で初戦を奥川恭伸で落とした。絶対に負けられない2戦目を高橋が凌ぎ大きな大きな歩みを進めた。あれから1ヶ月。奥川で落とした初戦を2戦目の高橋で取り返す。歴史は繰り返した。

26年振りの再戦で盛り上がるヤクルトとオリックスの日本シリーズ。前回1995年はヤクルトが4勝1敗で勝利した。歴史は繰り返す、きっと。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000976
※ヤクルト公式HPより

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