濱田太貴にあって内山壮真になかったものが手に入った日 | ヤクルトが好き

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2022年5月24日(火)
ヤクルト[3-1]日本ハム(神宮)

どこか冷めていた。ヤクルトファンに怒られてしまうのかもしれないけれども、サヨナラ勝ちの興奮はあまり、というよりもまったくなかった。試合時間が4時間を越えたからでもなく、村上宗隆の一発に劣るとも勝らない劇的なシーン──内山壮真のプロ初本塁や打田口麗斗の大仕事──が他にあったからでもない。天の邪鬼、というわけでもないけれども本当に冷静だった。

ほっとした感情が支配し、それと同時にひとつ選択肢が増えた。試合を見る楽しみ、ワクワク感が増えたな、と単なるファン(ぼく)の頭の中は埋め尽くされた。

代打・内山壮真──昨シーズンは川端慎吾や宮本丈が代打でとてもいい結果を残した。けれどもふたりはともに巧打者タイプ。チャンスを作ってもらってそれを還す。あるいは自身が塁に出て、還してもらう。ひとりで得点を奪うタイプではない。

2死走者なしで、それも代打の一振りで決めることはなかなかにむずかしい。一方の内山は一振りで決めることのできるタイプ。出塁する確率は川端や宮本には及ばないかもしれない。でも、ふたりにはない一発の魅力がある。

代打が出るような試合終盤。相手チームも勝ちパターンの投手がたくさん出てくる。ヒットを打つことはもちろん、連打などそうそう生まれない。そんなときに一発で仕留められる(可能性のある)タイプが代打に控えていたら──

今のチームでは濱田太貴も似たような特徴のバッターだ。でもひとりだけだと心もとない。実力云々の話ではなく、序盤から投手を代えていく展開だと代打を早め早めで起用してしまい、終盤には残っていない可能性が出てくる。まさにこの試合がそうだった。濱田は6回に起用され、すでに終盤にはベンチに下がっていた。それがふたりになればどうだろう。

勝負どころで、一発がほしい場面でどちらも、少なくともひとりは残っているのではないか。

どんなときでも「代打・川端」あるいは「代打・宮本」ではなく、一発がほしいそんな場面では「代打・内山」。

打って欲しいという願望ではなく、打ったことがあるという実績。濱田にはあって内山にはなかったもの。これがついただけで、ワクワク感はぜんぜん違う。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005712
※ヤクルト公式HPより

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