大西広樹か木澤尚文かそれともマクガフか──複数のシナリオに備えた準備 | ヤクルトが好き

スコア20220526

2022年5月25日(水)
ヤクルト[7-6]日本ハム(神宮)

終盤のシーソーゲームは見ごたえがあった。同点に追いついて勝ち越されて追いついて勝ち越されてからのサヨナラ勝ち。7回裏から9回裏まですべてスコアは動いた。

ブルペンも慌ただしい。まだシーズンの序盤戦であり、週の前半の水曜日ということ、そして前日の延長戦のダメージ──考慮しなくてはいけないことがたくさんある。

1点ビハインドの8回裏。1死一、三塁。一塁走者のオスナに代わって代走の渡邉大樹が告げられた。打者は6番・青木宣親。

9番・投手の大西広樹にまわるのかまわらないのか、同点に追いつくのか、勝ち越すのか、それともビハインドのままなのか。いくつものシナリオがある中での準備。

ブルペンには木澤尚文とマクガフ。ベンチの前では大西がキャッチボール。

勝ち越せば問答無用でマクガフ。同点までかつ大西に打席が回ってこなければ続投で大西。打席が回ってきていたら──代打が送られていると同義──木澤がそれぞれマウンドに向かうプランだったのだろう。結果はひとつしかないけれども、ベンチは様々なことを想定しながら準備をし、動いている。

最終的には大西に打席が回らず同点止まりだったことで9回も大西がマウンドに登った。その裏にサヨナラ勝ちしたところだけを見れば、木澤やマクガフの準備は無駄に見えるかもしれない。でも、それは準備として必要だった。後悔しないために。

ベンチの中でパソコンやスマホを使うことはできない。それでも様々なことを考えながら、目まぐるしく状況が変わるなかで、準備し判断し、そして決断をしている。テレビの前でパソコンを使いながら、あらゆる角度から映し出される画面を参考に判断をするのとはわけが違う。それも無責任に。

そういえば野村克也元監督も「一に準備、二に準備」そんなことを言っていたなぁとふと思い出す。

もちろん準備したものがすべて効果を発揮するかはわからない。徒労に終わることだってきっとあるし、むしろその方が多いかもしれない。受験勉強したすべてが試験に出るとは限らないのと同じように。想定外のことだって、傾向と違う問題が出ることだって起こりうる。

それでも勝つために準備をしっかりと行う。それが野球なんだな、と改めて思う。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021005718
※ヤクルト公式HPより

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